民事信託・家族信託を活用した複雑な相続の生前対策
相続の生前対策には、相続税の節税・納税を目的としたものや相続発生後の相続人(相続を受ける人)のトラブル防止を目的にしたものなど様々なものがあり、その方法として、遺言や財産の生前贈与などがあります。
また、財産の管理を第三者に任せる方法として、認知症などにより判断能力が低下してしまった場合には成年後見制度があります。
遺言や生前贈与、成年後見では対応できない生前対策
通常の生前対策は、遺言や贈与で十分その目的を果たすことができますが、複雑な相続関係の生前対策や生前の財産管理などは、遺言や贈与、成年後見では対応できないケースもあります。
例えば、次のようなケースです。
・自分の資産を二世代に渡って自分の意図した人に承継させる
・譲渡した財産を特定の目的のために使ってもらうようにする
・元気なうちに将来を考えて(認知症対策で)財産の管理を第三者に任せる
このようなケースで有効なのが、最近注目をされ始めている“民事信託””家族信託”という方法です。
民事信託・家族信託とは
信託とは、財産を信頼できる人に預けて、預ける目的に従って管理してもらうことです。
一般的に信託というと信託銀行をイメージされるかもしれませんが、営利を目的とする多数の方のための商事信託とは異なり、特定の方だけを対象にした一般の方が信託を受けること(財産を預かること)も可能で、これを民事信託といい、家族・親族に任せるという意味で家族信託とも呼ばれます。
平成18年に信託法が改正されたこともあり、近年この民事信託・家族信託が注目され、テレビ・新聞などでも報道されています。
民事信託 家族信託 料金表
信託契約書作成サポート | 100,000円~ |
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信託登記 | 70,000円~ |
信託コンサルティング | 信託財産額の1% |
※信託・信託財産や契約書の内容によって報酬が変わります。
(ご依頼者様の状況に応じて、信託契約書作成だけの場合もありますし、信託コンサルティング・信託契約書作成・信託登記が全て必要となる場合もあります。)
※公正証書による信託契約書作成の場合、当事務所の報酬と別に公証人の手数料が必要になります。
※信託財産額に関わらず、信託コンサルティング報酬は最低25万円からとなります。
※信託財産額は、原則として、信託時の、積極財産についての国税庁の財産評価基本通達(債務や特例の控除前)・不動産の固定資産税評価額によります。
(見積例)
不動産2000万円 その他の財産2000万円 計4000万円 の家族信託
信託契約書作成 10万円 信託登記 7万円+登録免許税8万円
信託コンサルティング 40万円
合計 65万円+実費等
民事信託 家族信託 信託コンサルティング 業務内容
民事信託・家族信託についてのご説明から信託の設計、信託契約書の作成まで行います。
まずは、皆様のご希望をお聞きし、推定相続人をはじめとしたご家族・ご親族の構成や保有資産の内容にふさわしい、信託契約の内容(当事者、信託財産、承継、契約条項)を検討・設計・提案いたします。
また、必要に応じて、信託以外の手段(生前贈与、親族間売買、会社設立、任意後見、遺言など)についてもご案内いたします。
信託契約案がまとまりましたら、信託契約書作成のサポートをいたします。
信託契約書作成のための必要書類の御案内や取得代行、本人確認及び意思確認、さらに公正証書作成のサポートも行います。
当方にて、公証役場・公証人との契約書の内容のすり合わせや公正証書の作成場所や日時の調整をお手伝いするほか、公正証書作成の際の公証役場へ付き添いもいたします。
※信託コンサルティング業務は、法令に基づき当事務所(司法書士・行政書士)が行うことができる内容に限ります。
※必要書類の取得代行、公正証書作成手数料、出張日当、その他の手数料・実費は別途ご負担いただきます。
信託でできること
信託を活用すると、例えば以下のような遺言・贈与・成年後見では対応できないことも可能になります。
以下の具体的なケース・解決策についてもご参照ください。
・親族(例えば未成年の息子や高齢の親)の財産を本人に代わって管理し、本人の相続発生後には誰が財産を承継するかも決めておく
・自分が死亡した後に発生する、自分の相続人の相続(二世代の相続)を指定する
・資産を贈与した後に、贈与された人が無駄遣いしないよう、贈与した人が引き続き贈与した財産を管理する
・子供に贈与したことを、その子供に知らせずに贈与する
・認知症になってしまうことに備え、財産を管理することだけでなく、運用や処分(税金対策)も任せる